4月17日は何に陽(ひ)が当たったか？
1985年4月17日は阪神甲子園球場で行われたプロ野球、阪神タイガース対巨人(読売ジャイアンツ)戦で、阪神の強力クリーンアップ3選手による3者連続本塁打が放たれた日です。
ともに開幕戦を1勝1敗で終えた両チームは、1985年4月16日、甲子園で伝統の一戦を迎えることになり、一戦目は10-2で阪神が大勝しました。そして2戦目の17日、陽が当たりました。
この試合は、阪神が工藤一彦、巨人が槙原寛己の先発投手で始まりました。1回表は巨人のウォーレン・クロマティがホームランを放ち、2-0としますが、その裏に阪神の5番打者岡田彰布のタイムリーヒットで1点を返し、2-1としました。その後6回まで投手戦が続き、7回を迎えます。
7回表、クロマティのタイムリーヒットで1点をあげ、3-1となり、敗戦の空気が漂いはじめた阪神は7回裏にて攻勢をかけます。ツーアウト1塁2塁までこぎつけ、クリーンアップを迎えます。まずは3番打者のランディ・バースは開幕戦で3打席連続三振、ここまで0本塁打、打率1割3分3厘と絶不調でした。この試合も1四球のあと、2打席凡打が続いて、ツーアウトでのこの打席も期待がかからずこの打者で交代と誰もが思ったのです。すると、槙原投手の初球に投げたシュートボールをとらえ、打球はそのままバックスリーンに吸い込まれるように飛び込んでいきました。バースの当季第1号本塁打が劇的な逆転3ランホームランとなり、スコアが3-4と阪神ファンは歓喜に沸きます。
阪神の攻撃はそれだけでは終わりませんでした。続く4番掛布雅之も1ボール1ストライクで迎えた3球目のストレートを見事にはじき返し、打球はバックスクリーンを左寄りに飛び込むソロ本塁打で、3-5とします。そして極めつけは5番打者の岡田彰布も1ストライク後、2球目のスライダーを同じくバックスクリーン左寄りに打ち返すソロ本塁打で3-6としました。阪神はこの回で5得点をあげ、阪神ファンはお祭り騒ぎとなって、まさにラッキーセブンとなりました。一方の巨人はその後9回表に2点を返すも反撃はここまでで、5-6で阪神が逃げ切りました。
この”伝説の三連発”後の阪神の戦いぶりは、重量打線で打ち勝つ攻勢を縦横無尽に見せ、21年ぶり7度目のリーグ優勝、そして球団史上初の日本一に輝きました。中でも三連発の立役者となったバースは当季、打率3割5分、54本塁打、134打点でセ･リーグ三冠王に輝き、優勝と日本一に大きく貢献するのでした。
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