7月18日は何に陽(ひ)が当たったか?

1987年7月18日は、フィラデルフィアのロック・グループ、The Hooters(フーターズ)の3枚目のスタジオ・アルバム”One Way Home(邦題:ワン・ウェイ・ホーム)”からの先行シングル、”Johnny B(邦題:ジョニーB)”がBillboardのメインストリームロックチャート(当時の名はAlbum Rock Tracks)でTop20入りを果たした日です(18位)。またBillboard HOT100シングルチャートでは87位に初登場した日もあります。
Eric Bazilian(エリック・バジリアン)とRob Hyman(ロブ・ハイマン)が中心となって1983年、アルバム”Amore(邦題:アモーレ)”でデビューしたフーターズは、他のアメリカン・ロック・バンドとは一線を画した、特徴的なサウンドを持ち味としていました。マンドリンやメロディカ(鍵盤ハーモニカ。通称”フーター”はバンド名の由来となった)、アコーディオンなど、庶民の身近な楽器を大胆に採用し、ロックにスカやレゲエをはじめ、欧米各地の民族音楽を採り入れて耳に馴染みやすいサウンドで親しまれ、現在も活動を行っております。
また前述のエリックとロブは有能なクリエイターで、アメリカのミュージシャン、Cyndi Lauper(シンディー・ローパー)の1983年の全米ナンバー・ワン曲、”Time After Time(邦題:タイム・アフター・タイム)”はシンディとロブの共作であり、Patty Smyth(パティ・スマイス)の1987年のソロ・デビュー・アルバム”Never Enough(邦題:ネヴァー・イナフ)”よりシングルカットされたタイトル曲でも、エリックとロブがソングライティングに関わっておりました。
“Amore”はチャートでは成功には至りませんでしたが、1985年、2枚目に当たる前作”Nervous Night(邦題:眠れぬ夜)”からは、4曲のシングルがチャートインし、アルバムもBillboard200アルバムチャートで12位まで上がる大ヒットとなり、一躍脚光を浴びました。世界ツアーも大成功し、次作に大きな期待が寄せられました。
そして1987年7月、3作目”One Way Home”がリリースされました。第1弾シングルとして”Johnny B”がカットされました。
タイトルの”Johnny B”はもちろん人名で、友人がジョニーに対し、ジョニーを籠絡(ろうらく)しようとする女性から手を引けと説得、警告する歌詞内容で、リード・ヴォーカルはロブが担当しています。サウンドはリコーダーのイントロで始まるものの、力強いハードロック風で、間奏や終盤のギターソロで劇的に盛り上げていき、最後にリコーダーで終わるという、歌詞内容ともマッチした音作りで、プロモーション・ビデオもその歌詞内容を再現した作りとなっております。
フーターズは親日家として知られ、シンディー・ローパーより日本の知識や情報を交換したり、ライブや来日時の日本の音楽番組で、エリックが”上を向いて歩こう“を日本語で弾き語るなどして話題になりました。事実、”Johnny B”はサビの”Johnny B, how much there is to see~”の部分を完全日本語ヴァージョンも存在します。
Album Rock Tracksチャートでは1987年7月11日付けで27位にエントリーし、陽の当たった7月18日に18位にランクされます。その後12位→6位とジャンプ・アップし、8月8日に最高位となる3位を記録しました。翌週に5位にダウンしますが、翌々週にまた3位に上がり、2週続けてその後は下降しました。結局3週3位を獲得し、10週間チャートインしました。一方、HOT100シングルチャートでは振るわず、陽の当たった18日に87位でエントリーするも、その後73位→70位→67位→64位とじわじわランクアップしますが、次の61位を最高位にその後は下降し、結果11週のチャートインで終わりました。しかしヨーロッパでは人気で、ドイツでは7位と健闘しました。

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