4月21日は何に陽(ひ)が当たったか?

1984年4月21日は、Billboard HOT100 Chartで、Phil Collins(フィル・コリンズ)の”Against All Odds(Take a Look at Me Now.邦題『見つめて欲しい』)”がナンバー・ワン・ヒットに輝いた日です。この日から3週間1位に輝く大ヒット曲となりました。
フィル・コリンズはブリティッシュ・プログレッシブ・ロック・グループとして全米全欧にヒットを飛ばし続けたGenesis(ジェネシス)のドラマー兼ボーカリストで、本作の前年にもジェネシスとしてアルバム『Genesis』で全英全独でナンバー1に輝き、全米でもアルバムチャート(Billboard200)にトップ10入りを果たしました(9位)。
1981年にソロデビューを果たしますが、ジェネシスの緊張感あるサウンドとは無縁の、肩の力を抜いた優しいポップスで、本作までにはThe Supremes(シュープリームス。スプリームス)の”You Can’t Hurry Love(邦題『恋はあせらず』)”のカバー曲がヒットし、ヨーロッパで1位に輝きますが、全米では10位止まりでした。
この”Against All Odds(Take a Look at Me Now”はもともと、1981年のソロデビューアルバム”Face Value(邦題『夜の囁き』)”に”How Can You Just Sit There?”のタイトルで収録予定だったものでしたが、このアルバムには収録されませんでした。この曲は1984年に陽が当たり、映画”Against All Odds(邦題『カリブの熱い夜』)”の主題歌として使われました。結果、1984年4月21日、これも映画の主題歌で、それまで3週続けて1位の座に居座り続けていたKenny Loggins(ケニー・ロギンス)の”Footloose(邦題『フットルース』)”を蹴落とし、これまで全米で為し得なかったナンバー・ワンを3週間続け、フィル自身、最大のヒットとなりました。
このヒットをきっかけに80年代のフィル・コリンズはソロ、グループ両面で輝かしい活動を見せ、全米ナンバー1ヒット曲を量産し、”最も忙しい男“と称されるようになったのです。

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