4月28日は何に陽(ひ)が当たったか?

1982年4月28日は、Paul McCartney(ポール・マッカートニー)の4枚目のソロアルバム、”Tug of War(タッグ・オブ・ウォー)”がアメリカでリリースされた日です。
薬物所持事件(1980.1。来日直後に逮捕)をはじめ、Beatles(ビートルズ)でポールと数多くの楽曲を創作してきた盟友John Lennon(ジョンレノン)の暗殺事件(1980.12)、自身のグループであるウイングスの解散(1981.4)と、この頃のポール・マッカートニーに関しては非常にショッキングなニュースばかりが飛び込んでいました。
こうした中で、ポール自身のセルフ・プロデュースで1980年5月にリリースされた10年ぶりソロアルバム”McCartney Ⅱ(マッカートニーⅡ)”は、シングル”Coming Up”等とともに大ヒットを記録し、勢いを盛り返しました。そして本作”Tug of War”のリリースとなるわけですが、本作品は5人目のBeatles(ビートルズ)と呼ばれたGeorge Martin(ジョージ・マーティン)がプロデュースをつとめ、大きな話題を集めました。
このアルバムには、Stevie Wonder(スティービー・ワンダー)とのデュエットで、ファースト・シングルとしてリリースされた””Ebony and Ivory“(エボニー・アンド・アイボリー)”が収録されております。Billboard Hot100チャートで、1982年5月15日から実に7週間にわたって1位を続け(年間チャートも4位を記録)、イギリス、ドイツ、ノルウェー、カナダなど欧米各国で1位に輝く大ヒットを記録、ポールにとって英米双方でシングル1位になったのは、この”Ebony and Ivory”が初めてとなりました。つづくセカンドシングルでは、ビートルズのメンバーだったRingo Starr(リンゴ・スター)が参加した”Take It Away(テイク・イット・アウェイ)”が選ばれ、Hot100のチャートで10位と健闘しました。
シングルの効果も手伝い、アルバムは大ヒットを記録し、イギリス(UK Album Chart)・アメリカ(Billboard 200)をはじめ、オランダやノルウェー、スウェーデンでもアルバムチャートでナンバー・ワンに輝き、多くの人に親しまれるアルバムとなりました。翌年のグラミー賞においてもアルバム・オブ・ザ・イヤーにノミネートされました(しかし受賞は逃す)。
同アルバムには、上記にあげた楽曲の他、1980年になくなった盟友ジョン・レノンへの追悼歌、”Here Today”が収録されています。ビートルズの”Yesterday(イエスタディ)”を彷彿させる作風で、2分半の演奏時間ですが、ジョンへ深い愛情を捧げた名曲として現在も語りつがれています。

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