5月31日は何に陽(ひ)が当たったか?

1979年5月31日は、Electric Light Orchestra(エレクトリック・ライト・オーケストラELO)の8枚目のスタジオ・アルバム、”Discovery(邦題:ディスカバリー)”がリリースされた日です。
スタジオ・アルバムとしては1977年10月にリリースされた当時2枚組”Out of the Blue(邦題:アウト・オブ・ザ・ブルー)”以来の新作として話題が集められました。
“Out of the Blue”から本作までの間に、ボックスセットやベストアルバムなどがリリースされていますが、当時こうした経路をたどる場合は、これまでのサウンドに区切りを付け、心機一転をはかり、挑戦的なアルバムを発表するケースが多いのですが、ELOも例外ではありませんでした。ELOといえば、ストリングスを重視し、クラシックとロックの融合を図る、プログレッシブ・ロックやシンフォニック・ロックのカテゴリに入れられ、しかもポップ性を失わず、英米問わずカットされたシングルは毎回チャートに顔を出しておりました。これはデビュー作から続けてプロデュースを行うバンドの中心人物であり、マルチプレイヤーであるJeff Lynne(ジェフ・リン)の存在が大きく、彼の創作する楽曲の多くはCMやTV番組、映画等に長く使われるほど、後世に渡っても色あせないところが最大の評価として位置づけられています。
さて、この”Discovery”は、1970年代後半のディスコ・ブームがなかなか冷めず、80年代においても続く予兆が見られた中でのリリースで、タイトルも”Disco”→”very”とも解釈ができる、文字通りディスコでもかかりそうな楽曲がずらりと並んでいます。これは、”Out of the Blue”までのシンフォニック風の音楽に見切りを付けたのか、メンバーであったバイオリニスト1人とチェリスト2人を本作では参加させず、シンセサイザーを多用してさらにポップ性を重視して、”踊れるELO”を現出しました。これが、シングルカットされた”Shine a Little Love(邦題:シャイン・ラブ)”、”Don’t Bring Me Down(邦題:ドント・ブリング・ミー・ダウン)”、”Confusion(邦題:コンフュージョン)”、”Last Train to London(邦題:ロンドン行き最終列車 )”などが全米でシングルカットされ、それらはBillboard HOT100シングルチャートですべてTOP40入りを果たす大ヒットを記録しました。特に “Don’t Bring Me Down”は、ELOが放ったシングルで最高の4位を記録しました(カナダのチャートでは「シャイン・ラブ」とともに1位)。しかもこの曲は全くシンフォニックではなく、完全なるディスコ・ロック風で、文字通りの”挑戦“を施し、結果に繋がった最高作です。イギリスではUKチャートですべてトップ10入りを果たし、上記以外に”The Diary of Horace Wimp(邦題:ホレスの日記)”もカットされ、これもTOP10入りを果たしました。「ホレスの日記」は弱虫男のホレスが一週間で幸せを勝ち取るサクセスストーリーをベースにしたかわいい歌で、月曜日から日曜日の一週間を歌うはずが、なぜか土曜日だけ歌われないというコミカルなナンバーです。ジェフ・リンによるとその理由は「土曜日はサッカーの試合を見る」からだそうです。
アルバム自体もBillboard200アルバムチャートで5位、UKアルバムチャートでは初の1位を記録、英米共にプラチナ・ディスクに認定され、ELOはロック/ポップス界を席巻する黄金時代を謳歌したのでありました。

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