5月3日は何に陽(ひ)が当たったか?
1986年5月3日は、イギリスのシンガー、Robert Palmer(ロバート・パーマー)のシングル”Addicted to Love(邦題:恋におぼれて)”が、Billboard HOT100で1位に輝いた日です。ロバート・パーマーにとって、この曲が唯一の全米ナンバー・ワンヒットとなりました。
1985年より、イギリスのバンドDuran Duran(デュラン・デュラン)のAndy TaylorとJohn Taylor、Chic(シック)のTony Thompsonとロックバンド「The Power Station(パワー・ステーション)」を組み、同じくChicのBernard Edwards(バーナード・エドワーズ)をプロデューサーに迎えてアルバム”The Power Station”をリリースすると、アルバムチャート6位を記録する大ヒットに恵まれ、アメリカの人気を確立、その人気を維持したまま、1985年11月にソロ・アルバム”Riptide(リップタイド)”を発表しました。パワー・ステーションから引き続きバーナード・エドワーズがプロデュースした本作は、ややハードがかったロック・ナンバーながらもR&Bテイストが随所に入り込む親しみやすいメロディと、ソウルフルな声で聴く者を魅了させました。そして翌1986年、アメリカではセカンド・シングルとして、”Addicted to Love”がカットされたのです。
仕立ての良いスーツをばっちり着込み、大人の渋さを全面に押し出す姿はロバート・パーマーのトレードマークで、”Addicted to Love”の大ヒットが決定的になったのは、その姿をふんだんに見せつけたミュージック・ビデオです。画面の真ん中でスタンドマイクを握りながら格好良くかつ渋く歌い込むロバート・パーマーを存分に楽しめるだけでなく、それを大きく凌ぐ、彼のバックに映る5人の女性モデルの出演が大きな話題を集めました。その5人の女性は、黒髪、派手な化粧、黒ずくめの衣装を身にまとい、楽器を持って無表情に演奏するというもので、渋いロバート・パーマーとは対照的にセクシャルな女性たちの共演が妙にマッチした、楽しいビデオで注目されました。このバックに女性モデルを置くミュージック・ビデオはその後リリースしたシングルでも使われました。
ロバート・パーマーはこの曲で1987年のグラミー賞” Best Male Rock Vocal Performance”部門で受賞し、彼にとって人気の絶頂期を現出しました。1990年代に入り、アメリカの活動は抑え、ほぼヨーロッパ中心の活動となりましたが、その後もリリースされたシングル、アルバムとも、UKチャートを中心に順調なヒットを重ねておりました。しかし2003年9月、心臓発作のため、54歳で死去しております。
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